「はぁいエリーちゃんあとちょっとだからね、スカーフ結んで終りよ!」
「…オレは一人で着られると言っているのに」(照れ困り顔)
「まあまあそう言わず!お姉ちゃんに任せてよ!私いつもヨポポのお洋服も着せてあげてるんだから!
あ、サウザーちゃんにカイルちゃんも大丈夫?」
「今着てるけど平気だよ!オイラだって妹に着せてやってるしな」
「ミ…ミ、ミー…」
「お、カイルスカーフ結べねえのか?――なァあんた、結んでやってくれよ!」
「…何で僕が」(超嫌そう)
「いいじゃねえか、グラブはもう着替え終わってるんだろ」
「そうそう!グラブ一番お兄ちゃんじゃない!結んであげて頂戴よ!」
「あのさあ、大体こんな集まりに僕がいれられてる事自体不愉快なんだよ、ガキのお守りは趣味じゃないんだ」
「ちょっとそういう言い方ないでしょ!ねえエリーちゃん!?」
「放っておけ、ひねくれてるのだあいつは」
「ヘイッ、何だって!? お前口の利き方に気をつけろッ」
「そういう事を言うお前の方がガキではないか?
己がオレ達よりも大人であるというのなら、相応の態度を見せてみろ」「エリーちゃん凄い…」(きらきら)
「…クソッ、オーケイ判ったよ、ほらカイル?見せてみろ」
「ミミッ、ミ〜〜…」(びくびく)
「ハハハッ、カイル怯えてるぜ!」
「…煩いな」(睨みつけ)
「ミーーーーッ!!」
「ちょっとグラブ!カイルちゃん泣きそう!」
「僕の所為じゃない、カイルがチキンすぎるだけだろ?
――お前、よちよち赤ちゃんじゃないんだからもう少し堂々とするんだね。ナメられるぞ」
「ぼっ、ぼぼぼ僕だってそうなりたいけど…レレ、レイン…みたいに…」
「オーケイ、ちゃんと喋ったな。1%でもそういう気持ちがあれば、そうなれる確率もゼロじゃない。
そうあるべき事は、やがてそうなっていくだろう、アイスキュロスも言っている。
――よし、結べたぞ」
「ミッ、あ、あ、ありが、とう!」
「良かったわねカイルちゃん!グラブ有難う」
「結んだだけだ。礼を言われるような事じゃない」
「礼ぐらい素直に受け取ればどうだ、お前は」
「煩いよ、お嬢さん」
「ホラホラ喧嘩しない!もう準備しなきゃ!あ、エリーちゃん抱っこするわねそのままだと写らないから」
「ム…そうか仕方ないな」
「カイルは平気か?オイラがだっこしてやろうか?」
「ミ…僕、何か台に乗る」
「そっかそういう手もあるな。オイラもそうしようかな」
「ハア…僕が一番目立つんじゃないかこの身長差だと…全く…(ブツブツ)」
「グラブブツブツ言わない!――準備OKでーす!」
(撮影終了)
「終わった終わったさあ帰ろ」(間髪いれず)
「ちょっとグラブ早すぎる!」
「あっちでカルディオ達もやってるから行ってみようぜ!」
「そうだコーラルQ迎えに行かないとな」(足とめ)
「ミ、ミ、レイン!」
「ジェム、その、オレはもう下ろしてくれ…」
「あ、そう?じゃあ一緒に行きましょ!」(手繋ぎ)
「〜〜〜!」(照れ顔)
「…なァ…オレは……人型になっちゃダメなのか…?」
「ならん…某も必死に着用しているのだからな…貴公も耐えろ、レインよ」
「…お前はまだマシだろう…オレなんかこれだぞ…寧ろ怖いだろ…カイル以外が見たら泣くぞ…」
「私とて恥を耐え忍んで着ているのだぞ!エリーも同じものを着るというから!
ああこんな姿エリーが見たら何と言うか…!」
「ヨポ…ヨポイ…ジェ、ジェ…ム…」(困り顔)
「どうだグラブ似合うかー!?」(一人楽しそう)
「…パルパルモーン…」
(レイン、アース…贅沢な事言うんじゃねェ…オレを見ろ――いや、見ねェでいいが)
* * *
「グラブ見ろ!お揃いだ!」
「コーラルQ、スカーフうまく結べてないぞ。ほら見せてみろ、ちゃんとしてやるから」
「…カイルちゃんの時は物凄く嫌がってた癖に」
「そういう性格なんだろう、あいつは」
「…あいつどうしてロボット相手の方が優しいんだ?」
「ミ…」
「あ、ヨポポかわいい!凄くかわいいわ!こんな服着てたら私達ほんとに姉弟みたいよね、フフ!」
「ヨポポイ!トポポイ!」
「アース…ええと、…似合ってるぞ」
「エリー…情けは無用です…さあはっきり言ってやって下さい私のこの情けない姿について!」
「ば、ばか、何言ってる!お前のどこが情けないというのだ!お前に恥をかかせる様な真似はさせん!」
「いや私という奴は何と恥知らずな…申し訳ありませぬ!」
「ばか者!簡単に頭を下げるな誇りを持て!ほ、ほら、オレと揃いの服だろう!」
「だから余計に情けないのですエリーはそんなにもお似合いだというのにこの私ときたら!
本当に似合っておりますか!?」
「…に、似合ってるぞ!」
「エリー…何故少々眼を伏せるのです…」
(エンドレス)
「というかお前…鎧の上からその服を…」
「これだけは…これだけはお許し下さいエリー…
鎧まで脱いでしまえば私はもう!!」
「わわ解った解っただから泣くな!」
「カ…カイル…変じゃ、ないか…?」
「とんでもないよ!素敵だよレイン!」(レインの肩に乗り)
「そ、そうか…!? 人型になった方がよくないか?」
「どっちでもいいよ、どっちになったってレインはカッコイイから」
「そうか、良かった…お前がそう言ってくれるなら安心だ」
「アハハハッ、カルディオー、窮屈そうだなあ!」
「パルパルモーン!」
「いや悪ィ別におかしくは――ハハハハッ!」
「パル!パルパルパル!」
「ハハハ、似合ってるってカッコイイぞカルディオハハハ」
「パルーーーッ!!」
「おい怒るなって!オイラが悪かったよ!」
「パル?」
「ああ、もう笑わ…」(カルディオ直視)「アッハハハハ!!」
「パルパルモーーーンッ!!」
「ねえあのお馬さんどうやってあれ着たの?」
「ヨポイ!」(指差し)
「某が手伝ったのだ」
「…アースお前よく…その…」(口ごもり)
「オレといい勝負だなカルディオは…」
「レインも着るの難しそうだもんね」
「そういう意味じゃないと思うぞカイル」
「ミ、グラブ、見てよレインカッコイイでしょ!」
「お前そいつと一緒だと元気だな…」
「ピポーー!このコーラルQの方がカッコイイピヨ!そうだろうグラブ!」
「お前が一番だよ」
「――あ。お馬さんが…」
「待てよカルディオー!どこいくんだよーっ!?」
「パルパルモーーン!!」
(泣きながら走り去り)
* * *
夏にトップだったセーラーなお子様達
もう冬真っ只中ですがオマケかけたのでやっとアップです
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